「世界遺産検定」は2006年6月にスタートした民間の検定試験で、2022年7月で48回目を迎えます。
どこにどんな世界遺産があるかを問われるのか...との印象を受けるかもしれませんが、もう一段の奥深い狙いが、この検定試験には込められているようです。
世界遺産検定のウェブサイトによれば、同検定は「人類共通の財産・宝物である世界遺産についての知識・理解を深め、学んだ内容を社会へ還元することを目指した検定」と定義されています。
すなわち、検定に受かった合格者には、得た知識を社会的に広め、世界遺産とその保全にかかわる啓蒙活動を草の根レベルで広く行ってほしいというメッセージが、はっきり込められているのです。
環境保全や観光のあり方への問題意識を喚起する、一生の財産となる知識・教養を楽しく身につけることができることが、アピールされています(同ウェブサイト内 「世界遺産検定とは」を、あわせてご覧ください)。
ある国の世界遺産を理解するためには、その国の歴史や地理・文化・環境・国民性などを広く知る必要があるため、それを我が国と照らして考えることは確かに「一生の財産」と言っても過言ではないでしょう。
余暇を活かしていずれは海外旅行を...とお考えの中高年の方は、各国の世界遺産を訪れる前に、ぜひこの「世界遺産検定」にチャレンジしてみてはいかがでしょうか(「歴史能力検定(歴検)」との相性も抜群です。また、世界遺産巡りの間に各国の美術館を訪れるなら、あわせて「美術検定」にチャレンジするのもよいですね!)。
あなたが日々をココロ豊かに過ごすための「教養」が得られる、もしかしたら最初の一歩になるかもしれませんよ。
単なる古い遺跡にしか思えなかったものが、検定の勉強をした後はまったく別の輝きを放ってあなたの前に現れることでしょう。
ちなみに、受験料の一部はユネスコ「世界遺産基金」に寄付され、世界遺産の保護や保全等に活かされているとのことです。
世界遺産検定の2~4級は誰でも受験できますが、1級は「2級認定」、マイスターは「1級認定」が受験資格として必要です(受験の目安 ご参照)。
受験方式としては、全国の主要都市で行われる「公開会場試験」と、全国約280ヶ所のテストセンター設置のPCで行われる「CBT試験」があります。
・世界遺産検定
【試験日】 年間日程、時間、受験料 をご参照
【受験資格】 検定の申込~結果発表 を参照
【合格率】 マイスター45.3% 1級 20.4% 2級 53.3% 3級 77.4% 4級 84.8%(2019年度)
【問い合わせ先】 NPO法人 世界遺産アカデミー