中高年層がが仮に20代の若者と同じ資格を取得したとしても、就職や転職でアピールポイントとして使える確率は、正直、さほどアップするわけでもありません。
しかしその反面、中高年がその資格を実社会で活用していこうとする場合に、彼らより長く豊富な「仕事のキャリア」「人生経験」を自分なりに資格にミックスすることによって、自分の価値を高めていくことは可能です。
そのためにも、ひとつの資格を単発で取得して終わりにするのではなく、「関連の高い複数の資格を組み合わせ、いわば自分自身の武器としてもより強いものにしていく」発想を、最初から持っておくほうがよいでしょう。

むろん、2~3の資格取得を考えていく場合は、各資格の試験日をにらみながら、何からはじめてどういったスケジュールで勉強するのがよいか...についての具体的なプランが必要になります。
もちろん、取得にかかる金銭面の問題もありますね。
よほどたっぷりと勉強時間がある場合を除いては、どれかひとつ核となる資格にまず狙いを定め、その取得後に次の勉強に移る...というふうに、あせらず段階的な手順を踏んでいくほうがよいでしょう。
「あぶはち取らず」を避けるためにも、まずは「一つの資格取得」を目標にするべきです。
目標をひとつ達成することによって心理的な余裕も生まれますし、次への展望も描きやすくなります。
どのような組み合わせでいくかは、資格をとろうとするときに「自分なりのストーリー」を描いてみるとよいでしょう。
たとえば、こんな感じで...。
...自分は地方都市に住んでいる。これまで営業畑だったので、人と接する仕事をこれからも続けていきたい。
たとえ再就職は難しくても、フリーランスで多少の収入を得ながら自分なりに地場産業発展に貢献していきたい。
自分の住む地域で、主な産業といったら「観光」だ。
外国人観光客も、口コミで聞きつけてか、アジアからの団体観光客を中心として、年々増えてきているようだ。
国として「観光庁」も発足したことだし、市役所も観光政策に今後は力を入れる方針をだしている。
大きな流れとしては、観光に力を入れる状況が、ますます整ってくるだろう。
ならば、今はまだカタコトの英語力にもっと磨きをかけて、外国人観光客に地域の観光名所を英語で案内できるくらいになったら、道も開けてくるのではないか。
それならば「観光英語検定」はどうだろう。
それに加えて、観光業界・旅行業界の仕組みを知っておけば、観光ビジネスをこれから強化しようとする側・おもてなしをする側の仕組みや発想もわかって、相乗効果があるかもしれない。
それなら、観光英語検定の2級を取得した後に、旅行業界ではよく知られた国家資格の「総合旅行業務取扱管理者」にも、チャレンジしてみよう...。
あくまでも例ですが、こんなふうにたとえば、「観光」をメインテーマに据えて、そこから「観光する側」と「観光をビジネスとする側」の両方の資格をとり、「資格を二つとって、どちらの視点にも詳しくなることを自分の強みにしていく」といったストーリーをつくってみるわけです。
組み合わせの例は、ほかにもいろいろあげられますね。
「ビジネス実務法務検定試験」の1級を取得してから、「新司法試験」を受験する。
「消費生活アドバイザー」の資格をとってから、「中小企業診断士」を目指す。
「福祉住環境コーディネーター」に受かってから、「社会福祉士」を目指す。
これからの世の中の変化・その資格の社会的評価がどう推移していくかなどについても自分なりに予想しつつ、自分がいま置かれている状況では、どのような資格を組み合わせていくのがベストなのか?を、考えてみてください。
「自分なりのストーリー」といいましたが、それはあなただけのストーリー、未来予想図でもあるのです。
ここは資格試験そのものの勉強よりも、じっくりと時間を使って考える価値のあるところかもしれませんよ。