宿題や受験準備に追われていた学生時代はあれほどウンザリしていた歴史の勉強に、歳をとるにつれてなぜか突然興味がわいてきた…といった中高年世代の方は、意外に少なくないと思います。
子供の頃は「過去をそんなに勉強して何が面白いの?一体何の役にたつの?」と、あんなに遠ざけていたはずなのに。
この心の変わりようは一体、何なのでしょうか?
中年世代を過ぎると、なんとなく自分の人生の残り時間を考えることが多くなってきて、つい昔のことを思い出したり振り返ったりしがちな心の動きが、今のこの社会・世界を見渡すときに、「歴史」の重みを踏まえることを求めているのかもしれませんね。
いま、「大人向けの日本史/世界史の教科書」が、書店で息の長いヒットになっているのはご存知でしょう。
「歴女」という新語が示すように、若い世代の女性が購買層の一角を占める一方、40~50歳代の中高年の方々も多く購入しているとのことです。
私たちが生きるこの日本、そして激動の現代世界がどんな歴史をたどってきたのかを、もう一度きちんと見つめ直したい。
その学習プロセスそのものを、楽しみたい。
そういう衝動に突き動かされた方々にうってつけの資格が、スタートからすでに14年目を迎えた、歴史能力検定協会が主催する「歴史能力検定(歴検)」です。
歴検の級位は1~5級まであり、2009年の受験者数は、33,000人を超えるまでになっています。
世界史と日本史が試験科目として別々に分かれるのは、「3級」からです。
受験資格は特に無く、検定レベルもこのようにきちんと設定されているので、自分の現在のレベルからスタートして徐々に上の級を目指すとよいでしょう。
おおまかな目安として、高校入学程度の知識レベルなら3級、高校卒業程度の知識レベルなら2級を目指すのがよさそうです。
3級までは択一問題のみですが、2級からは記述問題が加わります。
特に1級試験は、記述・論述もあり世界史・日本史学者などの専門家レベルを想定した、相当の難関となっています(過去の合格率 参照)。
専用の過去問題集や対策問題集が用意されていますので、試験対策としてはまず、これらから入るのが基本でしょう。
「初めての方へ」に加えて、「受験者の声」や「よくある質問」にも、あわせて目を通しておくとよいでしょう。
また合格者にはいくつかの特典が用意されていますが、中高年世代の受験者にとってご利益のあるものはさすがに少ないようです。
社会人の資格取得は言うまでもなく受験勉強とは異なり、資格をとった後からがスタートになります。
資格試験準備のために学んだ知識の上に、自分なりにあれこれと肉付けをしていく。
そしてその過程で、さらに上の級を目指していく。
誰かに強制される勉強でなく、自分の知的好奇心のおもむくままに学ぶことに喜びを見いだせたら、それはとても幸せな人生の瞬間です。
混迷する世界情勢、そして昨今の日本の領土問題があらためて気づかせてくれた、島国であるこの日本と世界の関係。
時流を自分なりに読んでいくときに、きちんとした歴史の認識と知識を持っていることがどれだけ役にたつか、その恩恵は計り知れません。
そしてまた、大河ドラマを見たり、歴史小説を読んだり、国内外を旅するときなどにも、資格試験のための勉強を通じてコツコツと培った「歴史への思い」が、きっとその楽しみを何倍も広げてくれるに違いありません。
中高年 資格取得の視点(4)~単発でなく、セット(組み合わせ)取得を でも書いたように、歴検とコラボの相性がよい資格は世界遺産検定や美術検定など、他にいくつもあります。
何年かかけてこれらの資格も「あわせ技」で取るプランをあれこれ考えてみるのも、きっと楽しいことでしょう。
・歴史能力検定(歴検)
【試験日】 年2回(7月と12月)
【受験資格】 なし
【合格率】 1級8%、2級29%、3級27%(いずれも2010年12月世界史)
詳細は「受験者データ」を参照
【問いあわせ先】 歴史能力検定協会