英語応対能力検定は、2017年3月に第1回の試験が行われる、出来立てホヤホヤの試験です。
日本を訪れる外国人の数は2,400万人超(2016年)となり、この5年間で4倍増しに膨れ上がりました。東京オリンピック開催も視野に入れた政府は、3年後の2020年にはこれを4,000万人にまで引き上げるという強気の目標を掲げています。
訪日外国人旅行者の内訳は1位が中国人(637万人)・2位韓国人(509万人)・3位台湾人(416万人)と、アジア系が上位を占めています(なおアメリカは124万人・5位)。
訪日外国人旅行(Wikipedia)
ただし海外旅行を楽しむような中間層以上にはある程度英語を話す人も多くおり、費用対効果も考えれば日本国内で彼らとコミュニケーションをとるべく最初に習得すべき外国語は、やはり英語になります。
当サイトでも、実用的な英語能力に関わる資格として「英会話検定」をおすすめしていますが、これは一般的な英会話の実力を測るものとして、対応すべき話題の間口がやや広くなっています。
「勉強時間も限られていることだし、もう少し自分の実情にあった、実際的な範囲に絞りたい」と考える方も多いでしょう。
「英語応対能力検定」は、株式会社学びUPアップコミュニケーションズが主催する、接客の場面における「聞く」と「話す」を評価の中心に置いた試験です。2017年3月に、第1回試験が実施されます。
たとえ職業としての接客サービスに関わっていなくても、道案内や日本独自の習慣の簡単な解説など、いわゆる「おもてなし」の精神で外国人旅行者とコミュニケーションを日常的にとる機会は、これからますます増えてくるでしょう。
また多くの日本人にとっては、中学・高校で計1,000時間前後の膨大な時間を費やして学んだ英語を埋もれさせたくなければ、海外でなく日本国内における外国人とのコミュニケーション(あるいは「おもてなし」)が、もっとも英語を活用できる状況となるはずですね。
英語応対能力選定は「販売」「宿泊」「飲食」「鉄道」「タクシー」の5種類の「業種別試験」と、これらの専門業種とは別に、街中で外国人への応対等を行う「一般試験」とに分けられています。
試験は「リスニング」と「スピーキング」の2技能を中心に行われ、試験結果は「4段階レベル評価(A~Dまで)」を予定しているとのことです。
検定の特長
試験内容 /実施要項
これから始まる試験のため細かな試験傾向はまだ分かりませんが、公認のテキストが用意されているので、まずはそれらを中心に勉強するのが近道でしょう 。あるいは、試験実績が数回積み重なった後に受験する手もアリでしょう。
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個人の受験者は受験期間内なら24時間いつでも、PC・スマートフォン・タブレットから受験できます。また後日の受験結果も、公式ウェブサイトの「マイページ」から確認できます 。
すでに第1回試験の段階で協賛企業・団体は48に上っており、東京オリンピックを控えて需要も見込まれることから、資格としての先行きは有望そうです。
地元の観光業・飲食業などで働いたり、あるいはボランティア活動を行っている中高年の方にとっては、仕事に活かせる特技としても要注目の資格でしょう。
同協会は将来的に「中国語版の応対能力検定」も開発を進める予定とのことで(よくあるご質問 ご参照)、語学好きの中高年は「HSK(中国語検定)」などと併せて検討すると、先々の楽しみが広がりそうですね。
・ 「英語応対能力検定」
【試験日】 2017年3月(24時間受験可能・第1回試験
【受験資格】 特に無し
【問いあわせ先】 お問い合わせ (英語応対能力検定)