まだまだ長い人生の時間が目の前に横たわるなか、中高年としての日々をどのように過ごすにせよ、なにより資本となるのは「自分自身の心身の健康」であることに異論はないでしょう。
健康をキープするポイントは睡眠・運動・生活習慣の規律等いろいろあるものの、やはり中心になるのは私たちの身体をつくる「日々の食事」です。
炭水化物・タンパク質・脂質のいわゆる「3大栄養素」とビタミンについては、体内での変化やその作用の全容がほぼ明らかになっています。人の健康を維持するのに必要な摂取量も、すでに解明されています。
栄養素の仕組みと必要摂取量を踏まえた食事こそが健康の維持につながりますし、糖尿病や腎臓病・肝臓病等の生活習慣病対策としても機能します。逆に栄養素の欠乏や過剰摂取は、健康被害にもつながりかねません。
いまの自分の「食べ物や食事の選び方」について、自信をもっていますか?テレビのCMに引きずられサプリメントをやみくもに買いこんで、安心していませんか?
「好きなものを好きな時に、好きなだけ食べる生活」は、ボディブローのようにあなたの身体にダメージを与え、やがては「生活習慣病」に姿を変えて、あなたの前に立ちふさがるかもしれません。
健康的な食生活に関わる資格としては、「食生活アドバイザー」が知られています。ただしどちらかといえばこの資格は、飲食施設や教育施設等で他の人のために、食生活を中心としたアドバイスを行うことを想定しています。
中高年諸氏が家族や自分自身の健康のため、食品の栄養素とその効能をきちんと理解して、栄養バランスのとれた美味しい食生活を目指すのなら、以下にご紹介する「栄養検定」 はいかがでしょうか。
「栄養検定」は、栄養学の基本を学ぶための検定です。「入門コース」「初級コース」の2つに分かれていますが、いずれもマークシート方式です。受験資格は特に必要ありません。
「入門コース」は栄養に関する分野ごとの基礎知識が中心で、公式テキスト各章末尾の練習問題を中心に出題されます。
「初級コース」はテキスト記載の練習問題以外に、テキスト全般の横断的内容や重要語句を中心に出題されます。
「入門コース」「初級コース」いずれも合格率はおおむね70%と告知されていますが、 2016年の実施結果が示すとおり、やはり初級コースのほうが難しめです。
栄養検定とは(実施要項・検定の内容)
いずれにせよ自らの健康を守るのは自分自身、そして行動の羅針盤となるべき正しい知識です。栄養学の基本をしっかりと自らの血肉にしたい方は、「栄養検定」を受けてみてはいかがでしょうか。
公式テキストによる独学だけでは不安な方のために、課題の添削指導を行う通信講座も用意されています(受験要件ではありません)。
栄養検定通信教育講座
受験までは...とお考えの方も、栄養検定の公式テキスト「知っておきたい! 栄養の基本がわかる本」は、ぜひ熟読しておきたい一冊です。
3大栄養素・主要なビタミン・ミネラルの概要と必要摂取量に加えて、ポリフェノールや乳酸菌などの機能性成分、そして食事摂取基準や食事バランスガイド・生活習慣病と栄養の関係などについて、健康的な食生活をおくるための実践的な知識がコンパクトに整理されています。
試験会場は東京・大阪のみですが(2017年7月現在)、いずれ増えてくるはずです。地方にお住まいの方は、それまでしっかり勉強しておきましょう。
・「栄養検定」
【試験日】 2017年8月(2017年度第1回)/2018年3月(2017年度第2回)
【受験資格】 特に無し
【合格率】 入門コース90%、初級コース56.7%(いずれも2016年度結果)
【問いあわせ先】 一般社団法人 栄養検定協会