「大人のやり直し算数(数学)」といった類のタイトルの本は、いつの時代もコンスタントに版を重ね、根強い人気をキープしているようです。
なぜ子供の頃にあれだけ遠ざけていた算数や数学を、中高年に差しかかってからわざわざ学び直す必要があるのでしょう?
ただでさえ大変な中高年の再就職にも、おそらく数学に関わる資格は、直接にはまず役立たないケースが多いでしょう。
数字を使うなんて、コンビニやスーパーでレジのおつりの間違いをチェックするときくらいだよ…といった中高年世代も、さぞ多いのではないでしょうか。
しかるに「無用の用」という言葉とおり、算数・数学といった抽象的な学問はその気さえあれば、場所や時間を問わずに長く続けられますし、いくつになってもできます。
足し算や掛け算から始めて一歩一歩階段を登るように、レベルアップしていく楽しみもあります。
たとえば経済学の本を読んでいても、本格的なものには必ず関数式を使った理論モデルや公式が登場してきます。
それらを飛ばして読んでもよいのでしょうが、なんとなくストレスを感じたままページを閉じることに、自身へのいらだちと心残りを感じる人も多いのでないでしょうか。
計算力や数学の問題読解力が、人生のシーンにおいてまったく役に立たないということもありません。
仕事に役に立ちそうな大型資格を一念発起で今から取ろうとされている方の場合(当サイトの想定する読者層ではありませんが…)、どうしても一定の数学的知識が要求されるものもあります。
たとえば中高年向けの資格なら、中小企業診断士(財務・会計や経済学・経済政策)とか第一種電気工事士等は、基礎的な数学の知識や計算力があるほうが有利になるでしょう。
そういった資格の取得を先々視野に入れている方なら、数学的なセンスの基礎体力をつけておくことは、いつの日にか役立つかもしれません。
一般に「算数」は日常生活に縁のある計算が主で、「数学」にはより高度な論理性が求められると説明されています。
この2つのルーツは本質的に同じとする声もあれば、全然別のものとする説もあるようですが、中高年世代はただ、今の自分のいるところからスタートすればよいだけの話ですね。
そこで1992年の創設以来、年間受験者数30万人超・累計受験者数も450万人を突破した「数学検定(算数検定)」です。
階級が13もある数学検定・算数検定(幼児対象のかず・かたち検定を除く)なら、自分のペースで受験の目標を立てながら、学び直しの階段を少しずつ上に登っていく楽しみを見つけられます。
バリバリの文系人生で、まったく数字というものに縁がなかった…という方は6階級が用意されている「算数検定(小学校1~6年生程度)」から始めても良いでしょう。「数学検定」は、5級(中学校1年)~1級(大学・一般)までの7階級が設定されています。
数式を見るだけで頭が痛くなる…と毛嫌いしていたこれまでの人生に、「未知の問題をあれこれ考えた末に正解へとたどり着く喜び」が加わるのなら、それはそれでステキなことだと思いませんか?
必要なのは紙と鉛筆に計算用の電卓くらいですから、お金もかからずに人生の後半期に長く楽しめる、上質な趣味にもなり得ます。
ちなみに現在の仕事により実務に即した形で数学技能を身につけたいと考える方には、「ビジネス数学検定」も用意されています。
・数学検定(算数検定)[実用数学技能検定]
【試験日】 年3回(2015年は4・7・11月)
【受験資格】 特に無し
【合格率】 2013年(平成25年)検定 合格率 を参照
【問いあわせ先】 公益財団法人 日本数学検定協会